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資格がないと転職に不利?企業は資格をどう評価するのか?




「転職には資格が有利だ」とか「再就職先がなかなか見つからないのは資格がないからだ」と考える人は非常に多いです。

そこで今回は、資格が転職に有利になるのか、また、転職のために資格を取得した方がよいのかについて解説します。

※写真はイメージです

現役転職エージェント

[取材協力]
福田陽平さん
某大手転職エージェントに勤務する現役の転職エージェント。キャリアコンサルタントの資格を有し、これまで多数の転職をサポート。

転職で資格が有利になるケースは稀

定年まで同じ会社で働けるという終身雇用制度が崩壊した現在、転職はごく普通のことになっており、生涯の転職回数が4回、5回というのも当たり前といった感じになっています。

そのため、何かあったときに困らないようにと、転職に備えて資格の取得に励む人もかなり増えてきているようです。
資格の取得に励む人は多い
しかし、介護職などの一部の職種を除けば、資格の有無が採用試験の合否に直結することはほとんどありません。
もし資格が有利に働くケースがあるとすれば、求人欄に「●●資格取得者優遇」という条件があり、それによって有資格者が有利になるとき。 または、選考の最終段階で優劣つけがたい2人の応募者がいたときに、判断材料の一つとなるときくらいです。

ですから、資格取得のために割いた時間とお金と労力に対して、見合うだけの結果が得られるかと言えば決してそうではありません。

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企業が転職者に求めるのは資格よりも即戦力

とはいえ、履歴書の資格欄が資格でびっしり埋まっていた方が、有能な人材と評価されるのではないか?と思うかもしれません。

確かに、様々な分野の資格を広範囲に取得している人ほど「どの分野にも対応できるマルチプレイヤー」と捉えることもできます。
しかし、中途採用の場ではむしろ逆で、不利に働く場合が多いのです。
やたらと取得した資格が多ければ「単なる資格マニアなのでは?」と思われてしまいますし、これまでの職務経歴と取得してきた資格に関連性がなければ「無計画に資格を取得しているだけではないか?」と評価されることになります。


実は、“資格=転職に有利とは言えない”ことを裏付けるデータはたくさんあります。
そこで今回は、厚生労働省が平成28年に公表した「平成27年転職者実態調査の概要」をチェックしてみましょう。
下記のデータは、企業が転職者を採用するにあたって重視している点は何か?ということをヒアリングした結果です。

何を重視して転職者を採用した?

何を重視して転職者を採用した?

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これを見ると、転職者を採用する決め手は「経験を活かし即戦力になるから」がもっとも多く全体の64.4%を占めます。

ちなみに、転職者の採用後の処遇を決定する上で企業が何を重視しているのかについても、データがあります。

採用後の処遇で重視したことは?

採用後の処遇で重視したことは?

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採用後の処遇(給与やポジションなど)を決定する上で、企業がもっとも重視しているのは「「これまでの経験・能力・知識」がもっとも多く全体の71.4%を占めます。

【参考】平成27年度転職者実態調査の概要[厚生労働省]

このことからも、転職者に対して企業が求めるものは、資格ではなく即戦力なのだということがわかったのではないでしょうか?

転職のために資格を取るのは得策ではないが・・・

転職者に対して企業が期待しているのは即戦力だからといって、どんな資格を取っても無意味というわけでもありません。
実務に直結した資格に限っては評価されますが、前提としてその分野の実務経験が必要となります。
ようするに、資格だけ取得していてもダメで、資格+実務経験が評価されるのです。
資格+実務が評価される
また、お金だけ投じれば簡単に取得できる資格にはあまり意味がないと思います。
なぜなら、そのような資格は簡単に取得できるがゆえに、たくさんの人が取得していて市場価値が低いからです。

ですから、結論としては、やみくもに資格を取得しても転職には有利ではありませんが、やりたい仕事のために限っては資格の取得はおすすめです。

ただ、その場合も、資格を取得したらやりたい仕事が必ずできるというわけでもありません。

【関連記事】【自分に合った仕事の見つけ方】転職で失敗しないための実戦的テクニック

まとめ

今回は、資格が転職に必ずしも有利にならない理由について解説してきました。

資格を持っていても実務経験がゼロであれば、中途採用の場では評価されませんので、やみくもに資格を取るのではなく、やりたい仕事に照準を合わせ、計画性をもって資格の取得をしていきましょう。